東京都は全国初となるカスタマーハラスメントに関する防止条例が制定する方針を固めたそうです。
個人的には、こういった傾向は非常に良いと思います。昔は当たり前だった言動が実は相手を傷つけていたということに気付く良いキッカケにもなります。
ハラスメント認定を言葉狩りだ!なんていう人がいるかもしれませんが、そういう人にこそ過去にパワハラで部下の言葉を狩ってきた状況は許されるの?と聞いてみたいですね。
この件は、個人的にも非常に興味があったの、色々と見解を述べていきたいと思います。
ハラスメントの定義
ハラスメントは英語で、harassmentと書きます。日本語訳にすると「嫌がらせ」という意味になるそう。
嫌がらせという日本語の響きはなんかカワイイ印象を受けますね。
もう少し嫌がらせを具体的にすると、肉体的、精神的に相手を不快にさせたり、不利益を与えたりする行為全般だと捉えることができます。
なんでハラスメント防止を条例にするのか?
嫌がらせと言っても幅広く存在します。日常のちょっとした軽い冗談のつもりから、相手をメンタル不調に追いやる重いものまで。
だからこそ、中立の立場である行政がある程度の線引きをして、こっからここまでがハラスメントに該当しますよと、決めてあげなければなりません。
東京都もカスハラに関するガイドライン(指針)を示す見通しで、これをするとカスハラという行為が社会的に定義されることになります。
カスハラという特殊な状況
そしてなぜカスカラかというと、企業とお客さんとの間で起きる問題だからだと思います。
社員が起こすハラスメントであれば、就業規則などで防止することもできますが、お客さんの購買態度を拘束する術は企業は持ち合わせていません。
そこで、東京都という第三者がカスハラ防止を定めることで、企業とお客さんとの間で解決する問題から、社会全体で解決する問題であると、アピールする狙いがあるのかもしれません。
ただ、法律を制定するまでに至ってないということは、まだ社会としてそこまで問題意識は高まっていないということでしょう。
ただし罰則はなし
ただし、この条例に罰則は設けいないようです。それじゃ意味ないじゃんと思うかもしれませんが、
公にカスハラ防止が制定されることで、社会として市民一人一人のモラル向上にもつながります。
また、コンビニの店員に土下座を強要するような行き過ぎたカスハラは、強要罪が適用される可能性もあり、そこは法律がしっかりカバーしてくれてると思います。
つまり予防の観点の条例という位置付けかなと個人的には思っています。だから防止条例なんですかね。
また、店員側もカスハラ防止という大義名分があることで、お客さんの不当な要求にもきっぱりとNO!を言える環境にもなるかと思います。
多様とルールは必ずセット
東京都は日本で一番、多様性が進んだ街です。そのため多様な価値観、文化が混ざり合い、時には対立しあうこともあります。
お互いが気持ちよく生活する空間を維持するためには、当然ルールが必要です。
多様な人がいれば、ルールも多様化するのは世の常です。
変化の早い時代だからこそ、価値観もそれに合わせて何度も何度もアップデートしていかなければいけないのだなと感じます。
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